注文住宅の最新バルコニー事情!実例を交え注意点と費用を解説
「注文住宅で新築を建てるにあたって、バルコニーの実例を見てイメージをつけたい」
「バルコニーを注文住宅で設計する場合の費用や注意すべき点があれば知っておきたい」
近年、アウトドア家具を置いてセカンドリビングやダイニングとして利用する「屋外の部屋」として注目を集めるバルコニーですが、事前にバルコニーに関する注意点を把握しておくことで、起こりがちな失敗を回避することができます。
この記事では、バルコニーの実例と合わせた活用法の紹介と、注文住宅の設計を依頼する前に、知っておくべきバルコニーの設計費用と注意点について解説します。
目次
注文住宅でつくるバルコニーの実例4選
注文住宅で近年人気のバルコニーですが、失敗例としてよく挙がるのが、「広々としたバルコニーを設けたが、結局使わない空間になってしまった」というものです。
ここでは、バルコニーの楽しみ方について、デザイン性の高い高級注文住宅の実例を参考に紹介します。
【実例1】リゾートホテルのようなアウトドアダイニング
リビングからつながるバルコニーにアウトドア用のダイニングセットを設置。ガラスの庇(ひさし)で青空が透過され、屋外ならではの開放感を味わうことができます。また、急な雨でも庇があれば濡れることなく安心して食事を楽しめます。日差しを避ける大型のパラソルがリゾート気分を盛り上げ、外部からの視線をシャットアウトする壁面に自然石を貼り、その壁に水を流した人工の滝を演出。滝のせせらぎを聞きながらバルコニーでとる食事はリゾートホテルで過ごしているかのような心地良さです。
都市部にありながら外部の視線をカットし、自分だけのリゾート空間を叶えたバルコニーの実例です。
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【実例2】ウォータースクリーンのあるバルコニー
このバルコニーは近隣の視線をカットする目隠しの壁に曇りガラスを使用することで閉塞感を与えず、さらにその壁に水を伝わせたウォータースクリーンを用いて、癒しの空間演出を行っています。バルコニーを囲うようにコの字型に建物が配置されているため、室内の多くの部屋でバルコニーの水の演出を眺めることができ、バルコニーにいない時でも室内から眺めることで、バルコニーを活用した好例です。バルコニーを介して光や風、水が流れ落ちる水音を共有できるスペースとなっています。
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【実例3】ルーフバルコニーに出現した南国リゾート
ルーフバルコニーとは、下の階の部屋の屋根部分を利用しているバルコニーです。高さがあるため、郊外では外部の視線が気にならない、絶好のビューポイントです。ルーフバルコニーに南国をイメージした庭園を造り、ジャグジーバスやサンベッドを設置。そこから目の前に広がる海を眺めれば、まさに自宅に居ながら南国リゾート気分を味わえます。最上階にあるルーフバルコニーは、実は行く理由が無いと使われないスペースになるケースが多い場所ですが、ここまで作り込めば、毎週末ルーフバルコニーで過ごすことになりそうです。
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【実例4】リビングからもダイニングからも楽しめる多目的なバルコニー
ビルやマンションが建ち並ぶ、都心に建つ住宅のバルコニー。周りは建物に囲まれているため、バルコニーは目隠しとなる高い塀で囲い、プライバシーを確保します。その壁を壁面緑化することで、都心とは思えない緑豊かな空間をつくりあげています。アウトドア家具、エタノール暖炉を配置したこのバルコニーは、リビングからもダイニングからも眺めることができ、緑豊かな屋外空間を室内に取り込みます。また、調理台も設置しているので、休日は友人を招いたバーベキューや、心地良い日差しの中でランチを味わうことができます。夜は、エタノール暖炉の火を眺めながら語らいの時を楽しんだりと、多目的に使えるバルコニーとなっています。
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バルコニーとベランダの違いは屋根の有無とスペースの広さ
そもそもバルコニーとは、建物の外壁部分に張り出した屋根のない手すりつきのスペースのことを言います。
バルコニーと間違える方が多いベランダとの違いは、屋根の有無とスペースの広さです。屋根がある狭いスペースをベランダといい、屋根のないスペースをバルコニーといいます。また、屋根のある広いスペースはインナーバルコニーとなります。
屋根なし | 屋根あり | |
---|---|---|
スペースが広い | スペースが広い | スペースが狭い |
バルコニー | インナーバルコニー | ベランダ |
次に、実際に家づくりでバルコニーを設置するメリット・デメリットについて紹介します。
注文住宅にバルコニーを設置するメリット
注文住宅でバルコニーを設置するメリットとしては、以下のようなものがあります。
- 洗濯物や布団を干すことができる
- アウトドアスペースとして使うことができる
- 室内の日当たりをより良くすることができる
バルコニーの使用目的として一般的なのは洗濯物を干すスペースです。広いスペースが確保されているため、人数の多いご家族でも安心して干せますし、周囲の壁に洗濯物があたって汚れてしまう心配もありません。また、実例で紹介したような開放的なリラックススペースとしての使用や、バーベキューや家庭菜園、お子様の遊び場としても使うことができます。
注文住宅にバルコニーを設置するデメリット
- 費用がかかる
- 夏の暑い日や冬の寒い日に使うことが難しい
一方、バルコニーを設置する際には防水工事などの費用がかかります。また、屋外を楽しめる時期は限られています。ですが、アウトドアスペースとしての使用目的が明確な場合、設置することで快適な住まいを手に入れることができます。バルコニーの設置を検討する際には、使用目的を明確に計画することが重要です。
注文住宅でバルコニーを設計する際にかかる費用
バルコニーの設計にかかる費用は、以下のようなものがあります。
- 雨漏りや水溜まりの予防対策としての防水工事費用
- バルコニーの下に部屋がある場合には断熱工事費用
- バルコニーの設計面積に応じた費用
- バルコニーで使う資材費用(眺望を重視したガラスの手すりなど)
バルコニーには屋根がないので、室内より床面積あたりの坪単価は安く済みます。しかし、上記のようにバルコニーは求められる面積や設備によって費用は変わります。また、防水工事の効果は年々下がるため、数年に一度のメンテナンス費用も見込んでおく必要もあります。計画段階でメンテナンス費用がどの程度かかるのかを確認しておくことで、バルコニーを設ける際の大まかなトータル費用が把握できます。メンテナンス費用がこんなに掛かるなら、バルコニーは不要だったと後悔することが無いように、事前に確認しておきましょう。
バルコニーを計画するにあたって知っておきたい3つの注意点
【注意点1】バルコニーを設置する「目的」と「使用頻度」を考える
「屋外でアフタヌーンティーを楽しみたい、家族でバーベキューをしたい」など、バルコニーで実現したい目的はあるものの、現実的にはあまり使わない、必要なかったという人もいます。その理由は、「屋外を使える季節は限られている」ということ。夏の強い照り返しや肌寒い季節、梅雨の時期などは、バルコニーで過ごすことが難しい季節です。
そのため、上述したような目的での使用頻度がどの程度なのかを、今一度考えておくべきでしょう。使用頻度が多ければ、ルーバーやパーゴラを用いて日差しや雨をカットできる工夫も必要です。また、バルコニーは使用目的よりもプラスアルファのゆとりを与えるものとして捉えたほうが使い勝手の良いバルコニーになります。例えば、
- 室内の延長線上にバルコニーを設けることで室内に居ながら屋外の開放感を味わえる
- バルコニーを緑化することで、潤いのある景色を愛でることができ、周囲の視線もカットする
- バスコートという浴室に付随したバルコニーを設けることで、屋外に面した開放感のある浴室になる
などがあります。
【注意点2】バルコニーの「排水設計やメンテナンス」を考慮する
バルコニーは排水管が詰まると雨水がベランダに溜まり、雨漏りの要因になることがあります。
バルコニーの実績が多い設計事務所ならその点もフェイルセーフといって、万が一の時に備えて計画していますが、定期的に排水口の掃除をするといったセルフケアも大切です。また、水栓やコンセントを設けるか、防水工事のメンテナンスなども考慮する必要があります。
【注意点3】バルコニーの「設置箇所」を検討する
バルコニー検討時の注意点としては、敷地条件をよく検討したうえで、どの方向にバルコニーを設けるか、どこからの視線はカットするかといった点です。こだわりの注文住宅では、バルコニーを設けて屋外空間を楽しみたい、屋外の開放感を室内に取り込みたいという要望はとても多いですが、借景できる眺望は住宅地には少なく、人工的な景観になってしまうことも少なく有りません。また、住宅街や都心部でバルコニーを設ける場合は周辺からの視線をうまくカットしないと、周囲の視線が気になる落ち着かない空間になるため、プライバシーを確保した計画も重要です。周辺環境によって異なるバルコニーの利用価値をデザインも含めしっかり提案してくれる設計事務所に依頼しましょう。
まとめ
屋外の開放感や季節折々の景色、光や風を感じることのできるバルコニーは自宅にプラスアルファの楽しみを与えるだけでなく、訪れた人をもてなす癒しの空間にもなります。
注文住宅でこだわりの住まいを建てるなら、バルコニーも魅力あふれる空間にしたいところです。バルコニーを最大限に楽しむアイデアはプロの力も借りて、暮らしや条件に合った最適なバルコニーを手に入れましょう。
高級注文住宅を数多く手がけるアーネストアーキテクツ
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