注文住宅を建てる際の業者の選び方教えます
「家を建てたいけど、どこに依頼するといい?」
「工務店、ハウスメーカー、設計事務所のどれがおすすめ?」
よい家を建てるには、業者選びが重要なのはいうまでもなく、どこに頼んだらよいのかというのが共通した悩みだと思います。注文住宅づくりにはハウスメーカー、工務店、設計事務所などさまざまなアプローチがあり、どれを選んでいいのかわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、注文住宅を建てる際の業者の選び方についてご説明します。
目次
注文住宅の業者選びで確認すべきは「施工事例」と「見積もりの安心感」
見積もりを見比べて信頼できる業者か見極める
注文住宅をどの業者で建てるべきか検討する際には、まず、気になる業者から見積もりを取って比較検討したいところです。しかし、注文住宅の場合、プランの提案を受けた時点では詳細な見積もりが出てこない(業者からすると算出できない)事がほとんどです。
注文住宅の場合、打合せの中で仕上げ材や、住宅設備機器、空調や照明など数ある商材の中から気に入ったものを選択していきます。その為、打合せが進まないとはっきりした金額は業者にも分かりません。なので、最初は坪単価といわれるおおよその予算感と概算見積といわれるラフな見積もりから比較検討することになります。
その点、ハウスメーカーは規格化されているため、比較的早期に見積もりを出してもらう事が可能です。ただし、フルオーダーの注文住宅を設計事務所に依頼する場合は、ハウスメーカーのような規格がないため最初は大体のグレード感、予算感から概算見積をもらって比較検討することになります。
費用面における注文住宅の業者選びのスタート時は、ある程度ラフにならざるを得ません。その為、予算を事前に伝え、同じ予算での提案内容によって判断しましょう。
デザイン性の高さは施工例を見ることでわかる
注文住宅の業者選びで重要なもう一つの点は、「自分のこだわりを実現してもらえるか」という事です。
希望するデザインに明確な要望を持っている人もいますが、エレガントなデザインが好みとか、モダンな家にしたいとか、木の温もりのある家が良いなど、漠然としたイメージで理想の住まいを思い描いている方もいます。大切なのはその要望やイメージを実現できる業者かどうかを見極める事。それには、その業者が過去に建てた実例を確認するのが一番の近道です。
まずは、その業者の実例を確認してイメージに近い住宅を手掛けているかを見て行きましょう。好みの実例を手掛けている業者を見つけたら、実際にショールームで話を聞いたり、完成物件を案内してもらい実物を見て判断することが重要です。写真やカタログだけではグレード感や施工レベルを判断できません。
担当者から注文住宅の業者の良し悪しを判断できる?
最初の接点は営業担当から
業者の窓口となる担当者との相性も大切な要素であることは間違いありません。
これから長期間にわたる家づくりの大半の窓口となる営業担当者のスキルはその会社の質に直結します。コミュニケーションがうまく取れない担当者の場合、要望を正確に理解できず、希望しているものと違う提案が出てきてしまうという失敗談はよく耳にします。
これは、クライアントの要望している内容を聞くヒアリング力に長けている担当者か否か。またその経験値にも左右されます。また、希望している住宅の実績がないところに依頼しても、要望しているグレード感をつかみ切れていなかったり、ハウスメーカーの規格の中でできる提案のみという事もあります。完全フルオーダーの注文住宅を希望する場合、担当者を変えても話がかみ合わない時は、その業者のスキルや経験値が少ないということが考えられます。
設計担当者の変更は可能?
注文住宅の良し悪しを最も担うのが設計士になります。アトリエ系の設計事務所の場合、その人の作風を気に入って依頼することが多いと思うので、問題はありませんが、ハウスメーカーや組織設計の設計事務所の場合担当設計士は任命されます。なので、自分とは合わないと思ったら早めにその旨伝えましょう。ハウスメーカーや組織設計の設計事務所なら複数の設計士が在籍しているので、担当者変更が可能です。その点、アトリエ系の場合、設計士が代表ひとりという事務所が多く、一度契約してしまうと設計士を変更する事が出来ませんので注意が必要です。
また、住宅の設計は担当設計士のスキルが重要であることは間違いありませんが、個人が得ることができる情報には限りがあります。インテリアに関する情報は、インテリアコーディネーターの方が専門的な知識を持っていますし、技術的なことは、設計監理者が他にいる設計事務所なら、さらに満足度の高い注文住宅ができると思います。営業担当、設計士、インテリアコーディネーター、設計監理者など、どのような体制で自分の家づくりにかかわってくれるのか、そこも業者選びの大切なポイントになります。
業者の選び方は?ハウスメーカーと工務店、設計事務所のメリット・デメリット
ハウスメーカーと工務店、設計事務所のメリット・デメリットを知る
注文住宅を依頼する先にはいくつかの選択肢があります。代表的なのはハウスメーカー、工務店、設計事務所ですので、各業者の特徴を押さえておきましょう。
ハウスメーカー
ハウスメーカーは規格化により一定の品質が確保され、大手であればアフターメンテナンスも行き届き、会社の倒産などのリスクに対しても安心感があります。
一方、規格化により要望した事が実現できるのはそのハウスメーカーの規格の範囲が主になり、特注部門もありますが、金額が高額になったり、そもそも範囲外の要望が叶えられなかったり、ハウスメーカーの得意とする工法の範囲内となる事が多いと言えます。また、大手であるため広告宣伝費や会社の間接経費もかかり、それが価格に反映されていると言えるでしょう。
工務店
地場に密着した工務店は信頼と実績を大切にしているため、アフターメンテナンスは安心感があります。価格的にも間接経費が低いので、住宅本体に費用が掛けられる比率が高いことがメリットです。
一方、自社設計の為、自社でできる範囲の設計、工法に特化した提案となるので、要望がその業者の実績と合っているかどうかが重要になります。
設計事務所
住宅を専門に扱っている設計事務所の場合、一番自由度の高い設計が可能です。そのため、住まいにこだわりがある方や個性的な住宅を希望している方は設計事務所がおすすめです。ただ、工事費についてはスタートラインで確立しにくく、打合せの過程で細かい予算調整ができる業者選びが重要です。また、個人のデザイナーが主宰するアトリエ系の設計事務所では、そのデザイナーの得意とする作風に沿った提案が主体となり、デザイナーの作風が好みと合っているかどうかが大切になります。
こだわりを整理することでメリットを生かした業者選びをする
各業者にはそれぞれメリット・デメリットがあります。AさんにとってのメリットはBさんにとってはデメリットである場合もあるでしょう。そのため、まずはどのような家を建てたいか、どこにこだわるのかを整理しましょう。
「細部までこだわったオリジナルの家を建てたい」
「アフターメンテナンスや業者の安心感から選びたい」
「瓦屋根の和風平屋住宅にしたい」
「鉄筋コンクリート造で大空間を持った家にしたい」
など、家づくりで大切にするところを整理することと各業者のメリット・デメリットをきちんと理解しておくことで、どの業者に依頼するのが適切なのかが見えてきます。
失敗しない業者の選び方
迷ったら選択肢の多い業者を
そうはいっても、注文住宅を検討する時に、「デザイン」・「価格」・「安心感」どれも大切で優劣が付けられないという方は多いのではないでしょうか。
例えば、ハウスメーカーに依頼する場合は建築費に関しては早期に明確になり、ローン契約から資金相談まで幅広く対応してくれますが、設計当初に希望していない要望は叶えられない場合もあります。
工務店は、小規模な会社も多く、社会的信用面や倒産のリスクは大手のハウスメーカーには及びません。アトリエ系の小さな設計事務所の場合も同様です。また、アトリエ系には作風があるため、イメージの変更は希望に沿えない場合もあります。
注文住宅の設計で一番選択肢が多いのは、組織設計を行っている設計事務所です。デザインにも幅がありますし、施工店も入札で決められます。さらに、グループ企業に施工会社のある設計事務所なら設計が決まった段階で、ハウスメーカーのように設計施工一貫とすることもできます。ただ、組織設計を行っている設計事務所はマンションなどの大型施設を設計することがほとんどで、個人住宅を扱っている組織設計の事務所は非常に少ないです。その中で、アーネストアーキテクツという組織設計の設計事務所は、個人住宅を専門に行っているようです。
高級注文住宅を希望する場合は業者が限られてくる
注文住宅の中でも特に「邸宅」や「豪邸」といわれる住宅を依頼したい場合、高級注文住宅を行える業者は少なく、選択する業者は限られてきます。その経験値と実績は業者選びの評価基準としてとても大切です。
住宅の設計は、マンションや事務所ビルの設計と異なり、住まい手のライフスタイル・価値観への理解に加え、住宅という一つの建物に多くの要素が詰まっているため、多方面の知識と、経験が必要とされます。設計担当者個人のスキルだけでなく、その設計に携わる多くのスタッフの知識とアイデア、会社としての体制が重要で、それが高級注文住宅の業者選びのポイントと言えます。
「注文住宅で失敗したくない!」という方には、こちらの記事もおすすめです。
まとめ
注文住宅を建てる業者を選ぶ際、担当者との相性ももちろん大切ですが、ポイントはそれだけではありません。
自分の要望の優先順位に合うか、各業者のメリット・デメリットを正しく理解して、自分にあった依頼先探しが重要です。
高級注文住宅を数多く手がけるアーネストアーキテクツ
【注文住宅についての関連記事】